文京(小石川)先生の「みんなの疑問Q&A」
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このトピックに属する記事(5件)

    [638]過蓋咬合について

    □投稿者/ ユウコ
    □投稿日/ 2002/07/30(Tue) 23:26:56
    □URL/

      はじめまして。26歳(女)です(職業・歯科衛生士)
      矯正しようかどうか、ここ1年程迷っています。

      <申し訳ありませんが、職業柄、専門用語を少々使用させて頂きます>

      矯正をしようと思った理由は・・・
      ・過蓋咬合(2級2類の鞍状歯列弓)による?顎関節症
       を治したい・・・治らなくとも今の状態から顎関節症
       が進行するのを防ぎたいという思いから。
      (8年程前から右顎関節が開口すると音が鳴ります
       痛みはありませんが、カラオケなど歌っていると
       開口しずらくなってきます)

      ・上顎前歯部2〜2が口蓋側に傾斜している為
       (審美的な面で)

      4年程前から左上臼歯部(特に6番)に鈍痛があり
      一般歯科の先生に見て頂いたところ、噛み合わせのせいでは?
      と言われました。
      右に側方運動するぶんには楽にできるのですが
      左に側方運動させるとものすごくひっかかる(ロックするような)感じ
      があります。(しかし、この6番は大きめのインレーが入っているので
      もしかしたら神経が少しずつ弱っていってるだけなのかもしれません)

      <質問・疑問・不安>

      1、過蓋咬合の治療は難しく、さらに時間がかかると聞きました。
        それは何故でしょうか?
        
      2、たとえ不正咬合といえども、長い時間をかけて出来上がった咬合
       (噛み合わせ)を崩す事に実際かなり抵抗があります。
       矯正して咬合の位置が変わるとかなり違和感があるものでしょうか?

      3、矯正をして今以上に顎に負担がかかる(顎関節症の症状が悪化する)
       という事はありえますか?
       
      個人的には最後の質問が一番心配です。
      「矯正を始めてから顎関節症になった」とか「はぎしりするようになった」
      と聞いた事があります。
      私の場合、矯正する理由として審美的理由は二の次なので
      もし矯正をする事によって顎関節症が今よりも悪化する可能性が少しでも
      あるのなら矯正はあきらめようかと思っています。

      自分なりに色々考えた結果「やってみなければわからない」という答えに
      行き着くのですが、そのような心持ちで矯正するのはやはり危険でしょうか?

      どうぞ宜しくお願い致します。



 


    [644]Re[1]: 過蓋咬合について

    □投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック
    □投稿日/ 2002/08/05(Mon) 17:48:17
    □URL/ www.koishikawa.com

      返信が遅れ済みません。
      <いくつかの質問に対して>
      1.過蓋咬合の原因として咬み合わせの力が強い顔=上下顎骨の形態的特徴が有ります。原因は咬筋の力でしょう。ご存知のように歯の位置は咀嚼筋肉群、舌、咀嚼習慣、食べ物の嗜好、歯槽骨の大きさと歯の大きさ、上下顎骨の成長発育量の調和度など様々な要因で決定されます。この中で厄介なのは咬筋の咬み合わせの力が強いという特性です。このため、歯の移動がしにくく時間的に長期化するといわれています。また、上下の歯の抜歯か上顎のみの抜歯かなどによる治療方法の差も診られます。また先生の技術力も関係するものと思われます。
      2.矯正治療中の歯の移動(位置が変わる)に対しては、その時々で違和感を感じたり感じなかったりすることが交互に出現してきます。多くの方は事前にそのような変化が出現することを口頭で伝えられますから、こんなもんかな?、と思い、園違和感とも仲良く付き合ってゆく様です。
      3.これは先に書きましたように、歯の位置が変われば、当然有る時期の顎運動は変わってきます。この変化に対しても、気になる時と、気にならない時が生じ、最終段階では、気にならなくなります(それだからこそ、矯正治療をする意義が有るのですが)。むろん100%の方が症状が消失となることはありません。でも軽減したり、補綴的な処置との共有でおおくは改善されていきます。
      4.矯正治療とマイナスの効果
       顎関節症が生じることがないとは言えませんが、今のままの方が、以上をきたす確立は高まると思われます。文面の記述からチャンスが有れば矯正治療を行うことを勧めます。むろん有能な矯正医のところでの話ですが。

 


    [649]Re[1]: 過蓋咬合について

    □投稿者/ ユウコ
    □投稿日/ 2002/08/06(Tue) 00:24:52
    □URL/

      お忙しいところ、お返事ありがとうございました。
      大変参考になりました。

      咬筋が原因とは!(他の要因もあるとは思いますが)確かに昔から噛み締める癖がありました。最近になって耳の横(顎関節付近?)あたりが少し痛い時があります。なるべく噛み締めない様に気をつけているのですが、意識して噛み締めないようにしてると逆に顎が緊張してるような気がしてストレスを感じてしまいます。

      矯正する前に顎関節の治療(スプリントなど)をしたほうがいいのでしょうか?

      もし矯正することになった場合、下の歯にブラケットをつけるスペース(上の歯が被さっているので)がないのですが、そのような場合やはり上顎からはじめるのでしょうか?

      人それぞれの歯列によって違いもあると思いますが、もしよろしければ過蓋咬合の矯正の手順を教えて下さい(簡単にで結構です)
      ネットでも色々調べたのですが過蓋咬合の症例が少ないので、なかなかイメージがわかなくて・・・。

      度々質問して申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いします!



 


    [652]Re[2]: 過蓋咬合について

    □投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック
    □投稿日/ 2002/08/06(Tue) 18:36:56
    □URL/ www.koishikawa.com

      <過蓋咬合の矯正治療?、顎関節症の治療?>
       矯正治療をはじめる前に、下顎骨の適正な位置(顎の症状が軽減する位置)を探るためには顎関節の治療(多くはスプリント療法や筋肉弛緩薬等の併用も有ります)が優先されることが有ります。治療といっても下顎骨の適切と思われる位置の確認などが主で、根本的な治療は、上下の歯を移動することや、そのことに伴い咀嚼筋肉群があらたな下顎運動路に適応してゆくような環境の中で行われてゆきます。従って、スプリント+歯の移動+筋肉群の適応+ストレスが軽減するような日常生活・食生活等の処置内容が必要となるでしょう。歯を移動すれば、咬み合わせの高さを調整すればそれで、顎関節症が軽減するということではないでしょう。例えば、上下の咬み合わせが適切になったとして、日常生活がストレスだらけということであれば、顎関節症は再発する可能性は高まります。
       スプリントの治療は、治療開始前(ワイヤー等をつける前)、治療中、治療後も必要であれば続けられます。

      <過蓋咬合の手順?>
       まず咬み合わせをあげることから考えます。その原因が前歯か、奥歯か、あるいは歯列が狭まっている状態か、あるいはどこかに早期接触が有るか等、様々です。
      多くは、上顎歯列からはじめ、下顎の歯列にワイヤー等が装着できるようになれば、追って下顎歯列の治療を開始し、その後上下の歯列の適切な咬み合わせを作り終了となるわけです。終了近くになり、小臼歯〜大臼歯にかけて噛み合わせをあげるため、補綴物の装着を計画することもすくなくありません。

 


    [663]Re[3]: 過蓋咬合について

    □投稿者/ ユウコ
    □投稿日/ 2002/08/10(Sat) 00:20:00
    □URL/

      お返事ありがとうございました。
      大変参考になりました。

      前向きに(矯正する方向で)考えて行こうと思います。

 

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