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August 28, 2007
〜長谷川歯科診療所〜 第20回 口腔内の定期観察
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■クリーニング|
■AKO日記より■ |
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長谷川歯科診療所は、先生がお一人で完全予約制なので、時間さえあれば、診察室でユニットに座る前に、お話をうかがうこともできる。この日は、埋伏歯について、Akoさんが質問した。
Ako:埋伏歯が、思っていたほど早く出てこないのですが、ワイヤーで引っ張る方法でよかったんでしょうか? たとえば、切開して、埋伏歯を下げたり……。
Doc.:歯が生えるスペースだけつくっておいて、埋伏歯を抜いて、本来生えるべき場所に穴をあけて移植する方法ですね。
Ako:その場合、神経はダメになっちゃうんですよね?
Doc.:そうですね。歯は、根っこの先から神経や血管がつながっているので、一度抜いた段階で神経が切れてしまいます。歯の中に残った神経は、そのまま放置すると膿の袋ができて腐ってしまいます。ですから、移植する場合は、移植歯の中の神経を全部とるんです。神経の代わりに薬を詰めて、移植先にもっていきます。ただ、神経をとっても、それで、その歯が終わりということでは決してありませんから、ご心配ありませんよ。その歯がうまくいくかどうかは、歯の周りの歯根膜の状態によります。
Ako:埋伏歯を矯正で出すのと、移植してしまうのと、どっちがよかったんでしょうか?
Doc.:それは、時間やご本人のご都合によりますね。でも、やはりいいのは、矯正で引っ張り出してくる方法ですよ。移植の場合、埋伏歯をうまく掘り出せればいいんですけど、自然に生えてこないということは、物理的にどこかで歯がひっかかっているわけですから、それを堀り出すというのは、大変です。確かに、矯正だと時間がかかってしまいますが、ご本人の負担が一番少ない方法ですから。傷痕が残るわけでもありませんし、神経もそのままですし。
Ako:そうですね。わかりました。
待合室から診察室に移動。
Doc.:どうですか、お口のなかは。
Ako:大丈夫です。先生、あの、3人目ができまして…。
Doc.:それは、おめでとうございます。
Ako:ありがとうございます。
Doc.:何ヵ月ぐらいですか?
Ako:3ヵ月目に入ったところです。つわりがひどくて、歯磨きがうまくできません。
Doc.:つわりで胃酸が逆流してくることがありますよね?
Ako:ええ。
Doc.:虫歯っていうのは酸蝕症です。虫歯菌が出す酸も、外来の酸も、酸は酸なんですよね。ですから、つわりの胃酸で虫歯になることがあります。たとえば、酸が強い工場で働いている方などは、虫歯菌がいなくても、外来の酸で虫歯のような症状になることがあるんですね。つわりの時期というのは、それと同じ状況ですから。
Ako:なるほど……。
Doc.:歯ブラシも、奥に入れるとえずいてしまって、奥のほうはなかなか磨けない時期がしばらく続きますので、その時期だけ、なんとかしのいでいただけたらと思います。
Ako:オエーッとならないように、喉のあたりを緊張させて歯磨きしているんですけど、リステリンがないと不安です。
Doc.:リステリンも、7割はアルコールですからね(笑)
Ako:よくないんですか?
Doc.:いいえ。アルコールでお口の中の清潔に保つ薬品というのは、19世紀の終わりから使われているものですから、特に害はないと思います。つわりは一時期のことで、ずーっとそのままということではありませんから、落ち着かれるまで、ひとまず、しのいでいただくしかありませんね。Akoさんの場合、矯正治療を始めてから時間が経っていますから、矯正器具が入っている状態自体は、それほどストレスにならないと思うんですが、いかがですか?
Ako:ええ、そうですね。ただ虫歯だけが心配です。
Doc.:そうですか。私も、注射とか麻酔とか、本当は安定期に入ってもあまり使いたくありません。万が一、何かあったとき、何のせいだったかわかりませんからね。一応、学問的には大丈夫と言われてはおりますけど、人間のからだは学問だけで済むものでもありませんので。
■診察
Doc.:頭つけていただいて、イスを倒しますよ。
ユニットが倒れる。
Doc.:拝見します。

Doc.:歯ぐきの色もいいですし、以前は下がっていた移植歯の周辺の歯肉も盛り上がって、前後の歯の歯ぐきと比べても、問題ありませんよ。
Ako:あ、モニターが……!
Doc.:白黒なんですけどね。……ほら、ここ汚れがついていますね。

Doc.:虫歯について、ご心配になることはありませんよ。「虫歯じゃないか?」というストレスのほうが、かえってお体に影響があるかもしれません。
Ako:あんまり考えないほうがいいですね。
Doc.:歯ぐきの状態も問題ないですし、お口のなかの状態は悪くないですから。
Doc.:接着がはずれてますね。ですが、生理的動揺の範囲と思います。あ、埋伏歯が、ここまで来てますね。もう、あと一皮というところです。歯が生えるスペースも、きちんと空いています。

Ako:埋伏歯、きちんと出ますか?
Doc.:出ますよ、ここまでくれば。だって、あんな奥にあったのが、ここまで来ているんですから!大丈夫です。移植しなくてよかったですよ。生えるスペースもこれだけ確保されていれば、あとはすずき先生のお手のものです。
長谷川先生が、とても力強く「出ますよ!」とおっしゃってくださるので、Akoさんも安心したのではないだろうか。横に居る私まで、「そうだ、もうじきしっかり出てくるんだ」と、なんだかとてもほっとした。
■クリーニング
Doc.:今日は、クリーニングだけさせていただいて、それでやめておきましょう。
Ako:このクリーニングって、歯がきれいになるんですか?
Doc.:これは、歯の周りの溝のなかの汚れを全部出すものです。汚れがあれば、全部きれいに出ますよ。

クリーニングは、超音波の機械で歯の周りの汚れ、歯石をとっていく。

患者はクリーニングの様子をモニターで見られるので、先生の説明が大変わかりやすい。
Doc.:こういう汚れはあまりお気になさらずに、手入れが大事なのは歯ぐきの奥の汚れですね。Akoさん、よく手入れなさっていますよ。普通、矯正器具のこういったところに汚れがついているものですが、矯正器具のところもとてもきれいになっていますから。心配なさらないで、大丈夫ですよ。
<左上2番の虫歯について>
Ako:左上の2番が虫歯じゃないか気になるんですけど。

Doc.:そうですね。初期の虫歯ですね。でも、これぐらいでしたら、このまま維持できますよ。お痛みが出るほどにはならないと思います。きちっとした治療をすれば、神経をとるほど進行することは、まずないと思いますから、ご心配なさらず。もし、処置するということになりましても、麻酔せずに、レーザーで治療ということも可能です。レーザーでしたら、痛みも、ご辛抱の範囲だと思いますから。
Ako:矯正治療中に歯と歯のあいだが空いて、虫歯だと気づいたんです。
Doc.:それはよくあることです。本当は、今のように歯のあいだがあいているほうが治療しやすいんですけど、今はこのままで大丈夫ですよ。
■今後の治療について
<歯の位置のチェック>
Doc.:一度、上下の歯を合わせていただけますか。……上の奥歯は、矯正治療で今後、位置が変わるんでしょうかね?
Ako:どうなんでしょうか、わかりません。
Doc.:左下のかみ合わせは、これで様子を見ていただいて、矯正のワイヤーがはずれた頃、これ以上歯を動かさないという段階で、調節いたしましょう。
Ako:下の歯に関しては、すずき先生が、右に2ミリ動かすと、おっしゃっていました。
Doc.:そうですか。左上の奥歯はこれ以上、動かさないと思いますけどね。
<つわりの時期の虫歯予防について>
Doc.:歯ブラシは何を使っておられますか。
Ako:毛先が細いものを使っています。それと、以前いただいた毛が一列のもの。
Doc.:一列の歯ブラシ、うまく使えますか?
Ako:はい。あと、音波歯ブラシも使っています。
Doc.:あと、虫歯予防としては、フッ素系の歯磨き粉やうがい薬が有効です。一応、胎児には影響ないとされています。
Ako:フッ素は、胎児に影響があると聞いたことがあるんですが……。
Doc.:そうですか。もしかして「小さい頃のフッ素摂取がよくない」という話ではないですか?
Ako:ええ、そのお話も聞いたことがありますが、胎児についても耳にしたことがあって……。
Doc.:そうですか。もしご心配でしたら、ちょっとでも疑いがあることは、一切なさらないほうがいいですよ。
Doc.:そうですね……あと使えるのは、水鉄砲かな。
Ako:水鉄砲ですか?
Doc.:歯科専用の水鉄砲です。この期間は、もう、道具に頼るしかありませんから。
新品をもってきて、見せてくださる。

Doc.:器具のなかに水を入れて、ふたをして使っていただきます。中に入れるのは、ただの水です。リステリンを薄めて入れていただいても結構ですよ。水を入れてから出てくるまでに多少時間がかかりますが、かなり強い勢いで出ます。
Ako:これだけで変わりますか?
Doc.:ええ。お口の中の奥歯や、ワイヤー、歯と歯のあいだにあてて、使ってみてください。
先生に手渡された水鉄砲を使ってみる。
Doc.:これは、お祝いで差し上げましょう。商売もので申し訳ないですが(笑)、心ばかりの品です。
Ako:ありがとうございます。
Doc.:これは、携帯して持ち歩けますから、工夫して使ってみてください。決して無駄にはなりませんので。
<妊娠中の通院について>
Doc.:これから、どうしましょうか? 虫歯治療も、レントゲンも、しばらくのあいだはしませんから。ご心配でしたら、おいでいただいて、今のようにクリーニングだけさせていただきますけど。

Ako:どれぐらいに一度、うかがえばよろしいでしょうか?
Doc.:たとえば、歯槽膿漏の方は、月に一度おいでになりますね。ただ、Akoさんの場合は、口の中がとてもきれいな状態ですから、ご心配なときにいらしていただければいいですよ。今日は、これで終わりにいたしましょう。足元お気をつけください。
Ako:ありがとうございました。
先生は、いつも「足元お気をつけください」と声をかけてくださるのだが、今日のはAkoさんの赤ちゃんの分も入っているような気がした。受付で、次回のクリーニングのとりあえずの日程を決めて、治療終了。
次回の予約:2007/9/25 10時 |
■本日の感想■ |
長谷川先生に診ていただくと、本当に安心です。 |















