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    [19] ポール式矯正法-

    ■親質問/質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ 中島 -(2000/12/26(Tue) 22:26:09)
    □U R L/

      はじめまして、小学校二年生の女児の母、中島と申します。

      今、とても悩んでいますので、相談に乗っていただけますでしょうか。

      子供の上の奥歯が下の奥歯よりもかみ合わせたときに、内側に入り込んでいて、前から診ていただいているN先生がおっしゃるには、
      永久歯の入るスペースが全くなく、そのため、今のうちに、上の歯の枠を広げ、永久歯の
      スペースを空けておく必要性がある。永久歯に生えそろってから矯正を始めると、歯を抜く必要性も出てくるが、今のこの段階にはじめると、歯を抜かずにでき、その分、期間も長くかかるが、
      ということです。

      N先生は、ポール式矯正方法を実践されている先生で、歯を抜かずに矯正治療を進め
      ていく方法をとっておられます。それは、不正咬合の予防という考え方らしいです。

      一人の先生の考えだけでは納得できず、もう一人、意見を聞いてみようと思い、昨
      日、別の、このあたりでは結構有名な、I先生の診察を受けました。

      I先生は、N先生とは全く異なり、
      まだ、その時期ではない。2〜3年後開始で十分。永久歯の生え方をみて、矯正の方法
      を考え、やはり、歯を抜く措置を取るとのこと。今の段階(乳歯)ではじめても永久歯でまた乱れて生えてくると、二度手間になるし、両親の歯を見ても(私は左右にずれており、
      夫は、下の奥歯が45度内側に倒れています。)永久歯が乱れず生えてくるとは思えな
      い、
      と結構ずばずば言ってくれました。

      やはり、乳歯の段階で矯正を始めるのは早いのでしょうか。
      うちの子供は前歯2本が抜けていて、1本生え始めてきたところです。
      また、ポール式についてはどう思われますか。

      N先生の方は、期間は今からスタートしてあと4年くらいかかり、金額は20万円だと言われました。
      I先生の方は、まだ先だといわれたので、具体的な期間、金額は聞いていません。

      アドバイスよろしくお願いします。





    [21] Re[1]: 中島さんへ、セカンドオピニオンの立場から-

    質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2000/12/29(Fri) 09:35:51)
    □U R L/ http://www.koishikawa.com

      症状について:
       小学校2年生、奥歯のかみ合わせが逆になっている。このまま放置すれば永久歯の生えてくるスペースが不足する、とのことですが、その状態が1本か?、数本か?、片側のみか?、両側か?、さらに出っ歯(上顎前突)、受け口(反対咬合、下顎前突)、咬むと奥歯だけ合って前歯でものがかみ切れない状態(開咬)を伴っているかなどの骨格性の問題や下顎の正常な運動が妨げられていないかどうか?などにより処置内容は異なります。
       I先生は早急な歯列の拡大を行い、永久歯の生えてくるスペースを作ることを勧め、N先生は抜歯が必要となることと、2〜3年は様子を見ればよいとのアドバイスをされています。私は診察していませんので可能性という立場でアドバイスをいたします。これらの先生方のお話しと中島さんの記述から考えると、骨格性の問題(上下の顎の発育の調和がとれないような発育の問題)は軽度で、機能的な問題(奥歯が反対のかみ合わせで下顎が正常な運動軌道をとりにくい状態ではないか?との予測)と歯性の問題(永久歯の生えてくるスペース不足)であることが推測されます。
      治療について:
       一般的に治療の手順としては上に述べましたように機能的な問題をできるだけ早く改善します。理由は長くなりますので省きます。次に上下顎骨の成長発育の調和を図るため、上顎前突や下顎前突などがある場合には骨格性の問題を改善する治療を行ってゆきます。最後に歯性の問題の解決となります。むろんこれらは重複して治療をすすめることが少なくありません。
       中島さんの場合、奥歯の反対のかみ合わせを治すことからはじめるだろうと思います(機能的な問題の解決)。その場合、上の奥歯を側方に移動(拡大)することが考えられます。I先生は永久歯の生えてくるスペースを作る意味だけで、この処置を提示したわけではないと思いますがいかがでしょうか?。
       歯列は横方向(一般的には側方拡大といいます)と前方向(前方拡大)に拡大されると歯と歯の間にスペースが出現してきます。この作られたスペースが後続永久歯の生えてくる窮屈さを軽減するわけです。I先生はこの処置を今からはじめれば抜歯はしなくても大丈夫との判断を、一方N先生は永久歯の生えてくるスペースは歯列を拡大しても無理だろうとの判断をされているわけです。両先生の抜歯をする、しないの判定の基本的な差は、歯列を拡大した場合、得られるであろう予測スペース量の差、歯列を拡大した時に生じる口元の突出感などのに対する判断の差だろうと思います。
       中島さんのお子さんの年令で、永久歯の生えてくるスペースがどのくらい不足しているかを予測するのは難しく、特に上下顎骨の成長発育が活発な時期ではその難しさが増します。歯列を前方、側方あるいは最後方歯を後方に移動することなどの処置により歯列にスペースができることは事実です。しかし口元が突出したり、年令から考えて12歳臼歯(第2大臼歯)の生えてくるスペースを減らしてしまうことなども少なくありません。歯の生えてくるスペースの量的な判断のみで抜歯をする、しないとの判断はやはり難しいのが実情です。
       中島さんが二人の先生の説明を思い出しどちらの説明が納得できるかで選択されればよいのではないでしょうか?。診察しておりませんのでこのあたりのアドバイスが限界です。治療期間は治療開始時期の差により当然異なります(小学校からはじめる、永久歯への以降が終わる中学校低学年からはじめる)。治療費の差は自由診療であるため様々です(よく聞きましょう)。
       ポール式矯正についての意見ですがコメントできません。 
       
       おわりに:
       最近、歯を抜かない矯正治療!、歯を抜く矯正は古く抜かない矯正が最新である!等の記事、雑誌、書籍が出回っています。賢明な方であればその主張に無理があることは御理解されると思います。ほとんどの矯正医はできるだけ抜歯はしたくないと思います。昔からそうです。この記事を見られる方もそのあたりを御理解いただければと思います。
       矯正治療開始は時間をかけてある程度納得ができたらはじめることです(100%納得してはじめることは無理です。はじめてての経験ですから)。中島様のお子さまが健康で明るい毎日を過ごされますように。再質問はいつでもどうぞ。なお小石川矯正歯科クリニックのホームページは参考になります(このページはセカンドオピニオンという立場で矯正治療情報を提供しています)。







    [24] Re[1]: 中島さんへ、セカンドオピニオンの立場から-

    質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ 中島 -(2001/01/05(Fri) 23:47:17)
    □U R L/

      小石川先生、丁寧でわかりやすい回答をいただきありがとうございます。

      お二人の先生に診察をしていただき今のところどちらが正解かはわかりかねますが、もし、抜歯せずに済むならばそれに越したことはないと考え、N川先生のもと治療を進めていくことに決めました。人間的にもN川先生を信頼しておりますし、そういう信頼関係も長い治療期間には大切なように思います。

      ありがとうございました。

      中島




    [520] Re[2]: 中島さんへ、セカンドオピニオンの立場から-

    済! / 質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ 中島光枝子 -(2002/06/05(Wed) 13:34:38)
    □U R L/





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