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    [272] 子供の矯正について-

    ■親質問/質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ jiggy&friends -(2001/09/10(Mon) 17:07:21)
    □U R L/

      はじめまして。7歳の息子は反対咬合なのですが、先日検診に行った医院で大人の歯が
      そろってきたのでそろそろ矯正をした方が良いと言われました。下顎の成長を押さえる
      装置をつける場合もあるとか、少しお話を聞きましたがどの様に治療して行くのか全く
      想像のつかない事で戸惑っています。
      子供の成長を考えると今から始めた方が良いのか、それとも歯が生え揃ってからの方が
      良いのか…。またスポーツの大好きな子ですので、装置を付ける事でそれが邪魔になったりしないのか。親の遺伝で虫歯になりやすい歯質と思われますので、装置を付けてから
      しっかり歯磨きできるのか…等々疑問がいっぱい出てきます。
      親に矯正の知識がないのでこちらでお話を聞ければと思い書き込みました。
      よろしくお願いします。




    [274] Re[1]: 子供の矯正について.これからの対応について?-

    質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/09/11(Tue) 10:42:11)
    □U R L/ http://www.koishikawa.com

      <現在の症状と原因、対応?>
       7歳の男児、反対咬合と診断された。治療をどうするのか似ついての不安を抱く、ということですね。
       さて、一言で反対咬合といっても生じた原因により、そのレらの治療方法や治療を開始する時期も異なります。とはいえ、できれば反対咬合はすみやかに改善された方がよいのですが、患者さんの諸事情により教科書的な治療が常に存在するとはいえません。そこで、つぎに反対咬合の原因をいくつか挙げ、それぞれの反対咬合に対応する典型的な治療体系を説明することにします。

      1.反対咬合が上下の顎骨の成長発育の能力(成長量や成長方向、最大の成長能力
        出現時期など)の不調和に寄り出現したもの:
       これには、上顎骨の成長量が弱い(劣成長(れつせいちょう)といいます)場合、下顎骨の成長量が強い場合(過成長(かせいちょう)といいます)、あるいは両者の症状が九美合わさった場合(例:上顎劣成長+下顎過成長)などがあり、これらの症状の組み合わせの差により、治療計画が異なります。
       その例として、もし、上顎骨の劣成長により反対咬合が出現しているとすれば、上顎骨の成長発育能力が大きく存在する、小学校3〜4年生頃、年令10歳前後までの間(平均的な成長発育出現時期で、個人個人では多少その年令は異なります)に少なくとも上顎骨の成長発育能力を引き出してあげるような矯正装置=多くは上顎前方牽引装置(じょうがくぜんぽうけんいんそうち)をもちいます。このような装置は体質か依然効果のひとつですから効果が出現するには早くとも半年、1、2年練る時を主に使用して頂くことも少なくありません。しっかり使えばほとんどの症例で反対咬合は改善されると思います。しっかり使用してもなお、反対咬合が改善されなければ、そうとうに重症な反対咬合であり、治るまでには大学生ぐらいましでの長期間を要することもあります。
       いずれにせよ、多くの場合は反対咬合は改善されると思います。その後、必要とされる矯正治療対象症状(例:叢生そうせい、永久歯が生えてくる隙間がなく歯が重なったりねじれたりするような状態をいう)は少なくなり、治療内容も平均的な内容となると思います。このような上下顎骨の成長発育の不調和を活発な成長発育時期(思春期性最大成長期ししゅんきせいさいだいせいちょうき、目安は急に身長は伸び、子供から大人へのからだの変化があらわれる時期、女子:小学校5、6年生から中学校低学年時期、男子:女子より1年程度遅れて出現するといわれる)に改善しておくことがその後の治療に役立つことになります。今かかっている先生もこのような点を指摘しているのではなかろうかと思います。
       またjiggyさんのお子さんの場合、下顎の成長を抑える(抑制する)といわれたことは、上に話したことと異なり、症状の原因が下顎骨の過成長に寄るものとの判断でしょう。このような場合には先生がおっしゃるように下顎骨の成長発育能力を抑制するような処置を取ることが少なくありません。

      2.主に個々の歯の位置が異常な位置にあることにより反対咬合が出現するもの:
       これは主に上下の前歯の位置(主に傾き)が悪く(例*上の前歯の傾きが基準的な状態(正常な?状態ともいう)より舌の側(後方)に過度に傾き過ぎたり、下の前歯が基準値より過度に唇側(前方)に傾いたりする結果)その他に出現することがあります。このような個々の歯に位置異常などによる反対咬合は一見難しそうにも見えるのですが、比較的平均的な治療内容で済むことになります。顎骨の成長発育の不調和があるかないかで治療内容(主に治療期間)は大幅に異なります。このことも今の先生が指摘したかった点かも知れません。

      3.下顎の口を開けた状態から咬みこむまでの、下顎の動きが変で、結果的に反対
        咬合になってしまうようなもの:
       これも厳密にいえば個々の歯(主に前歯)の位置異常がものを咬み込む時に下顎骨をいつもの動きより、さらに前方に誘導してしまうようになってしまうことです。ちょっとやっかいな表現になりますが、<上下前歯の位置異常による下顎骨の前方誘導を伴う反対咬合>などといわれます。このような症状に対しても早期の改善が望まれます。

      4。その他、下顎を前の方に引っ張り出すような指シャブリなどの癖などによるもの:
       指者びりをすれば必ず何かかみ合わせの異常が出現するかといえば、確率的には生じる可能性は高いとも考えられますが、必ずしも沿うとも限りません。その癖のていうどにももよります。とはいえ、指シャブリにより反対咬合もあります。すでに出現したものであればやはり矯正治療などで治すことを考えた方がいいでしょう。またよく聞く話ですが、アイスのへらのようなぼうで前歯を前方に押し出していれば治るわよ、といようなことですが、治る場合もあります。このような症状は軽度と考えられます。しかし前歯の反対咬合は治ったけれどその後永久歯がどんどん出てきたら叢生(=乱杭歯らんぐいし、先に書いたような永久歯の生える隙間がないような状態)が見られ、やはり次の出現した症状の矯正治療が望まれることが少なくありません。従って、素人両方でもよいのですが、かみ合わせの異常を全般的に見ることができる矯正専門医の診察は欠かせないといえましょう。
       料金的な心配もありますが、一度専門医の診察を受けることが得策といえましょう。

       長くなりましたので、このあたりでまとめます。
      <まとめ>
      A.反対咬合が出現してきた原因はいくつかあります。
      B.その原因により、治療開始時期は異なります。素人判断でなく矯正専門医に一度相談することが大切です。ある程度の矯正治療情報を持って、その時に治療をしないか、また、全然情報がなく素人の判断のみでその時の治療をしないのかは、その後の患者さんの症状の悪化程度を高めたり、悪くならないように抑えたり、または自然治癒によりまったくOKといようなことにもなり、その意味では矯正専門医の相談はしておいた方がよいと思われます。
      C.矯正治療に関するホームページ、雑誌書籍などによる情報収集方法は多様です。多様なだけに、どの情報が納得できるか?という疑いの気持ちを持ちながら対応するように勤めることが必要となるでしょう。治療費が安い、近くだ、認定医や指導医、相性などなど患者さんのリクエストは多用です。多様な気持ちで物事を判断しようとする場合には色々なクリニックを回ってみるのも一つの方法です。

      <スポーツと矯正治療>
       スポーツと矯正治療については、運動能力と歯並びというような観点からの研究は盛んです。プロスポーツ選手の運動能力を上げる一つの手段としての矯正治療はこれから盛んになると思います。私もプロスポーツ選手の矯正治療や矯正学的なアドバイスなどをしたこともあります。秘守義務(ひしゅぎむ)がありますのでいえませんが効果はありました。
       さて、おこさんが矯正治療をしながらスポーツをすることに対する不安ですが、多くの場合口を切る、食事がしにくいので体力をつける時期には不適当でないかなどの心配があります。まだお話し出来ませんが、私どものクリニックでは一応、対応が可能なようになりつつあります。従ってスポーツをしながらの矯正治療には特にできないということで派内と考えてよいでしょう。しかし、担当医がこのスポーツと矯正治療内容についてどのように判断するかは今の所まちまちともいえますので、治療を始める場合にはその点をよく相談して下さい。

      <矯正装置と虫歯、歯磨きの仕方>
       これは各クリニックで必ず指導することですので特に説明はしませんが、お母様が心配するのは当然です。矯正治療内容、歯磨きの習慣、食事、体質などの要素が複雑にからみ合って虫歯などが出現するためは苦きだけしていればよいということでもありませんので、その点に留意して下さい。


      ●反対咬合の治療については私どもが持っていますホームページを参考にされるとよいかも知れません。時間がありましたらのぞいて下さい。
       koishikawa.comです。









    [276] Re[2]: 子供の矯正について.これからの対応について?-

    質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ jiggy&friends -(2001/09/12(Wed) 19:49:17)
    □U R L/

      お忙しい中、詳しいお返事ありがとうございました。
      どこで治療してもらうか只今考え中ですが、先生のお返事・ホームページを
      拝見しまして、これでどこに行っても落ち着いて治療の説明を聞けると思います。
      自分が経験した事のない治療を子供にさせる時は、なんと言っていいか
      お医者様の言いなり?といった感じで、ほんとにそれで良いのかな?と思っても
      専門の先生だからと自分を納得させてる事が多いです(信頼もしておりますけれど)。
      ですが、これは病気ではないのでその点自分でしっかりと知っておきたかったのです。
      ご相談させて頂いて良かったです。ありがとうございました。


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