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    [77] 第一小臼歯を抜くことについて-

    ■親質問/質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ チイ -(2001/02/04(Sun) 06:34:17)
    □U R L/

      3年ほどまえからひどくなった肩こり、頭痛、背筋痛の解消のため、また出っ歯でもあるため、矯正を始めようと、検査を受けました。

      私の歯は、現在上の歯は両側とも1番から7番までそろっています。しかし、
      前歯の2本はとても大きく、ビーバーのようです。反対に左の2番目は異様に小さくネズミの歯のようです。そして左5番目が内側に歯半分分ほど引っ込んでいます。

      下の歯ですが、両側の2番が生まれつき欠損しているということで、右側は7番まで6本の歯がキレイに並んでいます。
      ちなみに15年ほど前、親不知の根本の片方が外に直角に曲がって生えてきたことから、大学病院で抜歯しました。

      左下も2番は生まれつき無い。6番を虫歯により抜歯し、その後放置したため(いつ頃のことだったのかも覚えていない)、8番の親不知がきれいに収まり、そのかわり7番が6番の隙間を埋めるように前傾してきております。
      つまり上は14本、下は12本というわけです。

      治療院のK先生が、咬合病を研究されている方で、私のかかえるひどい頭痛、肩こり、腰痛、めまいなどは、この左下の6番の欠損、7番の前傾、8番のかみ合わせの悪さが原因との判断をいただきました。
      そこでS矯正歯科医院を紹介されたのですが(同じ区内でとても良心的ということで)、この先生は別に咬合病に詳しいわけではありません。主に美容の面から見て、私の矯正方法を考えてくれました。

      まずK先生は、上の左5番と右上の4番、下の左8番を抜歯し、6番に入れ歯をして矯正するという案を提出しました。

      それに対して矯正のS先生は左右の2番を両方抜歯するだけでいいという返答です。歯は根元から動いてくるから、8番は残しておいて、7、8番ともに引き起こして前側に寄せればいいとのこと。
      そして見た目からすると、小さく不揃いな左右上の2番をとって、左上の5番は前に出せばいいとのこと。

      しかしこれに対してK先生は上2番を抜くと膠原病などになる例があるのでそれは具合が悪い、と言い、結局2人の話し合いでは「右上4番と左上5番を抜歯し、左上2番には幅を広くとるために上から被せる処置をとる」ということになりました。

      私が現在不安なのは、読みあさっている矯正に関する本から「第一小臼歯を抜くと前歯が引っ込みすぎて、顎関節の相関関係は狂ってくる」という一文を発見したからです。まあ、どの歯でも意味無く生えているわけではないのでしょうが、この第一小臼歯をぬいてしまったあとで、からだがさらに調子が悪くなるようなことがあっては困ります。

      上が7本ずつ、下が6本ずつだと、上を抜かなければバランス悪いだろう、だから出っ歯なのだ(しかも前歯2本は大きくビーバーみたい)、ということは分かるのですが、本当にこの歯を抜いてしまっていいのだろうかと悩んでいます。

      また、私はモノを噛み切るとき、右上の3番の内側と右下3番(でも前から2本目、2番は先天性欠損)の外側で食いちぎっています。これがズレてしまってそれこそ体に影響はないのでしょうか?
      あ、でもそんなこと言っていたら、矯正自体が成り立たなくなるのかしら?

      ちなみに私は大学卒業までずっと陸上競技を行っていました。もう卒業して15年になります。K先生によると、たぶん小学校5〜6年からどこかに以上は出ていたはずだ。でも毎日激しく体を動かしていたので、異常が出なかったのだろうといいます。

      そういえば小学校6年から急激に視力が低下しました。それまでは両眼1.5を誇っていたのに、背中が丸まっていることをよく注意されてもいました。
      こんなことも関係があったのかもしれません。

      大変長くなりまして申し訳ありません。
      さて、質問ですが、上下の歯の本数は同じであるべきでしょうか?
      そして第一小臼歯を抜かずに解決する方法はないのでしょうか?
      もしかしたら上下14本ずつに増やした方がいいのではないでしょうか?
      いろいろ不安だらけです。実際に、第一小臼歯を抜いて口が開けづらくなった、
      下が絡まるようで流暢に話せなくなった、などという実例も読んでおります。
      どうぞよいご指導をお願いいたします。





    [78] 難しいアドバイス?-

    質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/02/04(Sun) 20:07:19)
    □U R L/ http://www.koishikawa.com

      現在の症状と提案された治療計画について:
       メールを読んで現在の症状を整理しますと、
      <症状>
      1.今ある永久歯は 7654321|1234567 となりますね。勉強されたのでこの数字
                765431|134578 
        の意味は理解できると思います。
      2.出っ歯、右下6の欠損、その状態に伴う同側78の前方への傾斜を伴う移動。
       2|2(上)が小さい歯(矮小歯わいしょうし)、2|2(下)先天欠如歯(せんて        んけつじょし)
      3.肩こり、頭痛、背筋痛等の症状
      <計画>
      1.矯正治療と補綴(ほてつ)という人工歯などを用い全体的なかみ合わせのバラ ンスを作ってゆく方法
      2.矯正治療単独で行う方法
      2|2(上)2本の抜歯により出っ歯の状態や左下の78の傾斜を改善する方法
      3.両先生の検討により指示された方法
      4|5(上)2本抜歯と2|2(上)には人工的に歯をかぶせる方法
      ということですね。

      私見その1(提示された治療方法:抜歯?補綴?非抜歯?、矯正?審美?)
       まずどの相談者に対しましても、実際に診ておりませんのであくまでも参考として頂きたいことをお断りします。現在の出っ歯の状態がどのくらいかが分かりませんが、症状から考え上顎歯列の抜歯は適当と思われます。むろん出っ歯の状態が軽度な場合には非抜歯も考えられるかも知れません。
       最終的な上下前歯の前後的位置関係は通常上下前歯の歯先(切端せったん)が2〜3mmぐらいの関係が治療目標とされると思います(証拠*正常咬合者からのデータ)。この最終的な治療目標を獲得するために抜歯や非抜歯の計画がなされます。
       抜歯の部位については、教科書的な部位としては第1小臼歯(4番と呼ばれる部位)が多いのですが、虫歯の状態、歯周組織の健康度、治療期間の余裕度など色々な要素から変則的な抜歯部位が選択されることも少なくありません。
       このような状況があっても大切なのは、下顎を動かす運動(食べる、会話する)に異常を訴えない、支障のないかみ合わせを獲得することです。見た目(審美性)も大切ですが歯科の本質的な治療は正常なかみ合わせを作り上げる(治療する)ことで、そのために矯正治療や補綴治療などがあるわけです。提示された3つの方法の中で正常で機能的な下顎運動が獲得されるのであればどの方法でもよいのではないかと思われます。

      私見その2:(第1小臼歯の抜歯?、顎関節症?、膠原病?上下の歯の本数?etc)
       最近の書籍、雑誌などで第1小臼歯の抜歯は間違っている、この部の抜歯が顎関節症と関係を持つ、抜歯をする治療方法は古い、などなど、一般の方々にとっては、えっ!そうなのかと思ってしまうような情報を多く見かけます。現段階ではこれらのことは証明されてはいません。ただかみ合わせ機能を考えた場合、この第1小臼歯の働き(存在)がみなをされている傾向はあります。膠原病と上の2番のはとの関係は勉強不足かも知れませんが私は分かりません。顎関節症とかみ合わせの異常については関連性が強いことは事実です。またこの顎関節症については発現頻度が高くなる年令として中学高学年から高校生にかけてが挙げられています(すでに学術雑誌には報告済み)。何故この時期に多く発現するかについては紙面を多く必要としますので割愛します。
       いずれにせよ私がアドバイスすることは出版されている書籍、雑誌情報を一応疑問を持って考えてみることが必要だということです。今の歯科医療技術に照らし合わせ認められていること、疑わしいこと、そうであっても臨床的な根拠にかけるものなど様々なものがあるということです。どれを信じればよいかとなりますと私にも正確に伝えることはできません。とりあえず複数の歯科医の所で色々相談し、最後はご自身で決めるしかないと思います。むろん
      治療途中で生じる不安や疑問は胆当される先生にどしどし質問したらよいでしょう。そのことにより信頼関係ができるのではないかと思います。患者さんとともに悩む先生を捜すことです。

      チイさんの質問:
      1.上下の歯の本数は同じにこしたことはありません。差があってもその状態で下顎運動機能に支障がなければその状態でもよいと思われます。この両者の差を科学的に証明した論文、報告はあまり見当たりません(勉強不足かも知れませんが)。
      2.第1小臼歯を抜歯するかどうかは出っ歯の状況や上の8番の存在の有無より可能なことはありますが、診ておりませんので推測です。
      3.上下14本づつにふやすのかどうかについては診ておりませんのでコメントできません。
       

       
                




    [83] 噛み合わせ(顎の使い方)は変化する?-

    質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ チイ -(2001/02/05(Mon) 23:49:34)
    □U R L/

      早速のお返事ありがとうございました。
      確かに、いろいろ考えていないで、どんどん質問するべきですね。
      なんか、先生の勢いに負けて、「このままじゃイヤだ。でも論理づけが自分に出来ていないので反論できない」、というところで悶々としておりました。

      前回の質問を書いたあと、ある仮定をたててみました。
      こんなことは実在するのでしょうか?
      再度の質問で申し訳ありません。宜しくお願いいたします。

      ● 現在の私の歯列は7654321|1234567 
                765431|134578
      となっています。
      ● 15年前に右下8番を抜歯しました。(根元が歯茎を突き破り出てきたため)
      ● それ以前に左下6番を抜歯しました。(虫歯のため)
        そのため左下7番、8番が前傾、今ではすっかり塞がってしまいました。
      ● 下 2|2が先天欠如歯です。
      ● 奥歯を合わせて歯を食いしばると、前歯が6ミリ前に出ます。当然口元は閉まりません。(無理すれば閉まりますが、気を緩めるとスグ開いてしまいます)

      ここから、
      1) 本来ならば、下2|2の代わりに下8|8が生えてきていてちょうど上下14本で噛み合うはずであった。
      2) しかし右下8番を抜いたために一番奥の歯でモノをすりつぶそうとするときに、右上7番に合うように、顎をわざわざ引いて前から6番目の歯である右下7番を合わせていた。
      3) そのうちに左下6番が欠損、左下78番が前傾してきたため、顎を引いた姿が定着してしまった。
      と、仮定してみました。

      試しに、奥に1本ずつあるようにイメージして、
      432|234
      43|34
      あたりで噛み合わせると、見た目はとてもキレイに揃います。奥歯は噛み合いませんが。
      (上1|1が大きく、左上1番がねじれているので結局上前歯は2ミリぐらいは出ます)

      私は本来はこういう噛み合わせだったのではないでしょうか?
      噛み合わせがこのように変化してしまうことはあるものでしょうか?

      また、もしこの仮定が正しい(?無いことはない?)のならば、
      左下6番と右下8番を造り、奥に1本分スペースを確保することが一番
      いいことなのではないのでしょうか?

      そして、自分の正しい噛み合わせというのはどうしたらわかるものなのでしょうか?

      現在の私の矯正歯科の先生ですと、現在の奥歯同士での噛み合わせを基準として矯正しようとしているようです。奥歯を噛みしめてレントゲン写真をとり、
      それを元にラインを引いていますから。
      (次回の矯正歯科の通院時に質問してみますが、、、)





    [84] Re[2]: 噛み合わせ(顎の使い方)は変化する?そのことについて-

    質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/02/06(Tue) 13:00:05)
    □U R L/ http://www.koishikawa.com

      ちいさんが考えていること?:
       1.下顎の8|8が生えてきたのではないか?。
      これは?です。といいますのも現在の上下前歯の前後的位置関係が約6mmという状態と今まで送られてきた文面(特に症状の訴え)から考え、多分上顎骨の過成長と下顎骨の劣成長の組み合わせではないかと推測されます。下顎骨が本質的に(正常者、あるいは基準値とくらべると)小さいことが伺われます。このことはもともと歯の生えてくる部分の骨の量が少ないことを意味していますので下顎の前歯に欠損歯があったとしても8番目の永久歯(知歯、親知らず)が異常なくはえてきたかどうか?、あるいは人為的(人の手によって生えさせる処置)に生えさせることができるかどうか?は検査してみないとなんともいえないかも知れません。

       2.本来のかみ合わせの位置を捜す?この位置で咬むのが正しいのではないか?
      下顎骨が正しく(適切に)動く位置、かみ合う位置を見つめるのは、スプリントといわれるボクサーなどが使用するマウスピースのような装置を口につけ、従来かみ合っていた位置を一旦忘れさせ、下顎骨が自由に、そして下顎骨自体にとって最も違和感の少ない位置を見つけるようにします。このようにして見つけられる位置が現在の咬む、発音する、食べ物を飲み込むのに適切な位置と考えられます。しがって、ちいさんが考える下顎を少し前方に位置し咬むことは多分不ぇ適当ではないかとも思えます。先に話しましたように、下顎の歯ならびに下顎骨の運動に無理のない位置を捜すことが先決ではないかと思います。もし探し当てた位置で咬むと上下の歯がかみ合わない(多分そうなると思いますが)ということになればその位置でかみ合うようにはの移動を計画したり、人工の歯を被せ補ったりしてゆくことになります。このような方法が一般的といえましょう。別な方法もあるのですが紙面の関係上書けません。悪しからず。

       3.かみ合った状態でのエックス線写真から分かること?
      基本的には顎顔面部を構成している骨の形態計測です。この計測結果から、上下顎骨のサイズ(大きさ)、成長発育能力、成長方向、上下顎骨の相対的な位置関係、歯の傾き、歯の移動量の算出、予測などなど様々な生体の情報が得られます。これらの結果から、どのような矯正装置を使用するか?、抜歯の必要性があるかどうか?等を決めてゆくわけです。したがってこの写真やこの写真上に色々な線を引いて考えることはとても重要といえます。
       このかみ合ったエックス線写真に加え、かみ合わない状態(下顎がリラックスしている状態、だ液を飲んだ直後の上下の歯がかみ合っていなく下顎がリラックスしている状態などと表現される)の撮影を行い2枚のエックス線写真をある基準で重ね合わせると、下顎の動きが分かりそれも参考に下顎骨の適切と思われる位置(かみ合う場所)を捜してゆく方法もあります。別な方法もありそれらの結果を総合的に考え、適切な位置と思われる場所を捜してゆくことになります。

       かみ合わせというのは歯、歯列の形、下顎骨を動かす筋肉群の状態などでその状態が異常であろうが、なかろうが決められてゆきます。この事実から当然年令とともに、あるいは食生活などとともに変化してゆくであろうことが推測されます。多くの患者さんの一旦獲得されたかみ合わせの位置は、まったく変化しないであろうと考えることには無理があるのではないかと思います。機械などと違い人間は生物ですから当然からだの生理的な機能に変化が生じてきます。
       では矯正治療をする意味がないのではないかとという意見も出てきます。意味はあります。かみ合わせの異常を放置しておくことによるマイナス(あまり多くて書ききれません、機会があればまた)は多くあります。私がここでちょっと強めいっておきたいことは矯正治療を終えた後もその先生とは末永くつきあい、かみ合わせの管理をしてもらうようにしておくことがとても重要で大切なことだということです。長くなるのでこのあたりで止めます。




    [85] Re[3]: 噛み合わせ(顎の使い方)は変化する?そのことについて-

    済! / 質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ チイ -(2001/02/06(Tue) 22:24:44)
    □U R L/

      お返事ありがとうございます。

      「噛み合う場所」を探すのが一番大切ということですね。

      現在の矯正歯科では、「噛み合わない状態」での写真というのはとりませんでした。これでは、奥歯で噛んだ位置をベストの場所にしてしまうということですね。

      先生の病院で是非これをとっていただき、私の一番の噛み合う場所をさがしていただきたいです。
      今度予約してお願いしようと思います。

      ありがとうございました。


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