ひるま矯正歯科

院長:晝間 登喜男 晝間 康明
〒190-0012 東京都立川市曙町2-9-1  菊屋ビルディング2F
Phone:042-526-3376 Fax : 042-528-1102 URL:http://www.hiruma.or.jp/
矯正が頭のすべてを占めているような先生。お休みの日はどうしているんだろう。

― お休みの日は何をしていますか

うーん。犬と遊んでいるのが一番楽しかったんだけれどもねえ…。サマンサという名のヨークシャーテリアがいたんだけど、先月亡くなったんです。だから、もう一匹マックスというのをバカ可愛がりしていますね。サマンサを最初に飼った時、僕は少し鬱状態だったんです。そこで癒しのためにと女房がプレゼントしてくれたのですが、本当にのめりこみましたね。その翌年、サマンサの子供が欲しいと思ってマックスを飼ったのですが、この2匹は本当に夫婦仲が悪かった。(笑い)サマンサの子供だったら10匹でも欲しいと思っていたのにねえ、とうとう1匹も産まずに。残念ですね。

― 若先生への引き継ぎの時期というのはなぜ今なんでしょうか

前述の榎先生は、矯正歯科医というのは自分がやめようと決めたら、その10年前から新規の患者を診たら駄目だと言っていました。責任上、矯正治療というのは10年をみておかないといけないんです。そういうことを考えると今年は還暦だし、もう引き継ぎの時期。これから5年ぐらいはかかるでしょうが、一緒に患者さんを診ていって徐々に引き継ごうと思っています。矯正の一番危険なところは、医師が突然事故か何かで死んでしまって他の医師が次の日から引き継ぐなんていう事態になることです。引き継ぎに年数をかけられる今がいい時期だと思います。

― 春から若先生が常勤されて楽になりましたか

まったくなりません。(笑い)今は毎日引き継ぎのあれやこれやでとても忙しいですね。ストレスも溜まっています。休みが一日増えたので、ゆっくり本を読んだりしたいんだけど、何もできない状態です。昨日も休診日だったのですが、医院のホームページの質問コーナーに4件も相談がきていたので、回答を書いていました。放っておけない性格だから見ちゃったら書かずにはおれない。しかし、文を書くというのはストレスになりませんね。森鴎外や渡辺淳一、なだいなだとかね、医者が作家になってるでしょ。そういうの憧れますね。エッセイとか評論とか書きたいですけどね。人の悪口を書かなくちゃいけないから。(笑い)匿名で絶対バレないなら書くけどね。(笑い)

現在、大先生の休診日は木、金、日曜日。取材日は金曜日だったので、わざわざご足労願った。白衣姿でない先生はとてもダンディー。今年還暦ということだがとても見えない。若々しい。そして江戸っ子の先生の口からは小気味よい江戸弁が絶え間なく繰り出される。早口の関東弁にまだ慣れない私だが、先生は生徒や患者に話し慣れているのであろう。先生のお話は矯正素人の私にも理解でき、その面白さに一気に引き込まれた。

先生は、5年程前に未来の矯正について夢想的私見を研究会雑誌に寄稿した。「矯正」という概念が大きく変わるだろうというのがテーマだ。ES細胞の発見、遺伝子工学などが矯正に大きな変化をもたらすのだという。それらについては、今後作家となった先生の著書で読むことができるのではないかと期待している。

医院はこれから徐々に康明先生に引き継がれる。若先生には大先生の矯正に対する考え方、ひいては榎恵先生の教えを忠実に継承していただきたいものだと私個人は考える。でも二代目の憂鬱なんてものにも興味があり、それは次回新医院で康明先生に聞いてみたいと思う。本日はありがとうございました。 (04.7.23/ひるま矯正歯科にて)