こうの歯科医院

院長:河野 力
〒250-0874 神奈川県小田原市鴨宮601-5
Phone:0465-48-5455 URL:
小田原市鴨宮にあるこうの歯科医院の河野力院長先生を訪ねた。こちらの医院は小児歯科と矯正歯科を併設している。その理由などを中心にお伺いした。

― 矯正歯科医になろうと思ったのは何故ですか

高校生ぐらいから歯科医になりたいと考えていました。叔父が歯科医院を開業していたので憧れていたというのが理由です。大学で歯科を勉強して、矯正に興味はありながら矯正とは違う道に進もうと思っている時に、東京で矯正専門の医院を開業されている与五沢文夫先生という私が非常に尊敬している先生に出会いました。先生の講義を受けたり、自分の診た症例についてアドバイスをもらったり、学ぶことはとても多かった。さらに矯正の楽しみや辛さ、患者さんから受ける喜びなどを教わり、先生の矯正学に非常に感銘を受けて矯正の道に進むことを決めました。

― 小児歯科を併設しようと思った理由を教えてください

患者さんの人生にもう少し長く関わりたいと思ったからです。例えば20歳で矯正を始めようと思った人がいると、その前の20年というのは、何のアドバイスもできない期間なんですね。もしこの人が10歳の時にこういうアドバイスができていれば、その後の10年はもっと幸せに過ごせたんじゃないか、と思うんです。そうすると小さい子供の時から診せてもらって成長段階に合わせたアドバイスをしていくのがいいんじゃないかと。小児歯科でアドバイスしたことによって、将来の矯正治療が軽減されたり必要がなくなったりというケースも沢山ありますしね。

その他にも学校の悩みを聞いたりお母さんの子育ての悩みを聞いたりして、一緒に悩んで解決していくということもあって、歯だけのことでなくその患者さんの人生に関わりたい。歯並びを介してその人の人生を幸せに導きたいと強く願っています。

逆に言えば、その人の人生をいい方向に変えられる可能性のある年代、つまり小さな子供さんの治療をしたい。だから小児歯科をやっていて、一般歯科はやっていないということです。

― 矯正の症例数はどれくらいですか

開業20年を過ぎた現在では、矯正歯科の患者さんと小児歯科から矯正治療に移行された患者さんを合わせて1,000症例以上を経験しています。年間では、大体80から100症例くらいでほぼ一定し、目のいき届く範囲で治療を行っています。

― 患者さんへの接し方で気をつけていることはありますか

同じレベルで話をするようにしています。医療機関で「患者様」というところがありますが、そういう言葉は私は絶対に使わない。どちらが上でどちらが下なんていうことはない、同じ目的のために進む者であると思っています。 それと治療を開始するのを安易な気持ちで決めてほしくないと強く思っています。治療を受けるまでは、時間をかけて悩んでほしい。そして患者さん自身が治療を始めようと決めたら、信頼してついてきてほしいのです。だから決心がつくまで待ちます。今日相談に来て明日装置を着けるなんていうことは絶対にしない。3ヶ月や半年待つこともありますね。それは小さな子供の患者さんでも同じで、いろんな話をして自分で決めてもらいます。