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    [160] 1本歯が足りない場合-

    ■親質問/質問引用/メール受信=ON■

    □投稿者/ ファラ -(2004/10/03(Sun) 16:52:32)
    □U R L/

      現在カリフォルニア州に滞在中で、こちらの歯科医に矯正治療を勧められました。すでに37才ですし、時間的にも余裕のある今が治療時かと思いつつ、極めて審美性を大事にするカリフォルニアという土地柄のせいでそれほど必要ではない治療を勧められているのではないかとも感じてしまっています。
      現状は以下のとおりです。
      ー 高校生のころ、内側にずれて生えていた右上5番を抜歯したため、現在の歯の総数は27本
      ー そのため、上前歯の正中は大きく右側へずれ
      ー 右側の噛み合わせは、上下の歯が同じ位置にある状態(左側は上1本に対して下2本)
      ー 今のところ顎関節は痛みもきしみもない
      ー その他の歯並びは、Eラインが気になるほかは、右下4番が内側へ右下5番が外側へアーチラインからはずれている(既に2本とも虫歯治療済み)。でも基本的に見た目は現状で満足
      ー 左前歯を舌で押す癖があるため歯が動いたらしく、左前での噛み切りが難しい
      ー 噛み合わせとの関係はわからないが、肩こり、背中痛が持病
      「総数27本という歪みによって噛み合わせがずれており、将来的に顎関節症が起こりうる」というのが治療理由で、3本の抜歯も必要だと言われました。このようなケースはどれほど矯正治療が必要なのか、先生のご意見をうかがえたらと思って書き込ませていただきました。
      長くなりましたが、よろしくお願いいたします。




    [161] Re[1]: 1本歯が足りない場合-

    質問引用/メール受信=ON■

    □投稿者/ とりす歯科矯正 -(2004/10/04(Mon) 12:05:57)
    □U R L/ http://www.toris.jp

       はじめましてファラさん。矯正治療を薦められているが、まだその判断にお悩みの様子ですね。基本的に矯正治療は、審美性だけを改善するものではなく、口腔という器官の機能(食べる、しゃべる)を改善し、健康の予防や維持を目的とする治療です。一般的な歯科の虫歯などの治療とは異なり、痛いから不快感があるといった症状を取り除く治療ではありませんから、明確な自覚症状が少ないのが普通です。
       ファラさんはかなり詳しく症状を書かれていますのでどのような状態かはある程度は予測できますが、元来顎の骨が小さく、それに比べ歯のサイズが大きいというディスクレパンシーがあるようです。こういった問題のある人は、大別すると乱ぐい歯や八重歯と呼ばれる不正咬合と上下顎前突という不正咬合に分けることができます。一般的傾向として八重歯などは比較的口元の調和はそれほど悪くない傾向が見られますが、歯並びがかなりがたがたといった状態を示し、それに対し上下顎前突と呼ばれるものは、口元の調和がなく、無意識下でいつも口がポカンと開いているが、歯並び自体はそれほど悪くなく並んでいる状態を指します。勿論いずれもりっぱな不正咬合なのですが、八重歯は歯磨きなのでの管理が困難で清掃できない場所がどうしてもあり、虫歯にしてしまいやすいということが言えます。反面上下顎前突は歯磨きはやりやすく清掃管理は比較的可能なのですが、絶えず口元が開いていますので、口腔内の唾液が乾燥しやすく、唾液の持つ免疫的効果が低下し、将来的に歯周疾患になりやすい環境と言えます。ファラさんはご自身でE-ラインが気になると書かれていますが、口唇を軽く閉鎖した状態で下あごの部分に梅干しのようなシワが生じると言うことでしょうか?もしそうであればかなり、口元の調和が崩れていると言えます。E-ラインは元来、鼻の高さや下あごのオトガイという骨の隆起の発達などに大きく影響し、白人種と日本人などの黄色人種とは、解剖学的形態がかなり異なるため、一概に同じに比較するには無理があります。それよりも先ほどから述べているように、無意識下(寝ているとき、リラッククスしているときなど)に、口唇が閉鎖しているのか、開いているのか、開いているのならその開いている距離が大きいほど問題も大きいと言えます。
      また、顎関節症に関しては、未だにその原因は医学的に解明されていませんが、咬合も原因要素の一つであろうと考えられています。
      以上のこととファラさんの書かれた症状から、私個人の意見としては矯正をやはり薦めるであろうと考えます。勿論診断のために資料をとり、それらを分析し、診断した上でなければ、明確な治療方針や計画は立てられませんので、まずきちんと診断を行うことが第一歩であろうと考えます。それから矯正は最初に書いたように病気を取り除く治療ではありませんで、私個人としては口腔を器官として捉え、歯列の再構築を行い、健康の予防や維持を目的とし、その結果審美的(自然美)にも改善する治療ですので、ファラさんの価値観や優先権との関わりが大きく関与する問題であろうと考えます。ちなみに蛇足ながら私のオフィスでは37才はかなり若い方です。60才代の方も数名いらしています。




    [162] Re[1]: 1本歯が足りない場合-

    済! / 質問引用/メール受信=ON■

    □投稿者/ ファラ -(2004/10/04(Mon) 13:14:01)
    □U R L/

      詳しい回答をいただき、どうもありがとうございました。
      この一ヶ月間は、矯正治療をするという事に対する自分なりの意味づけができなくて悩んでいました。審美性のためだけに何年間も装置を付ける気持ちにはなれないし、起こる可能性のある顎関節症の予防だったら顎がおかしくなってから口腔外科を受診すればよいではないかという声もあり・・・
      でも、先生の回答(そしてウェブサイト)を読ませていただき、自分に最も大切なこと「既に治療の跡だらけの自分の歯を、今後できるだけ大事に長く使う」ということに矯正治療がとても有効だということを理解しました。
      子供のころから「お口を閉じなさい」と母に注意されることが多かったし、大人になってからも、眠っている時にきちんと口を閉じていられる友人が羨ましかった覚えがあります。顎と歯のサイズが合っていないなんて、考えもしませんでした。
      この先、きちんと治療をして行こうという気持ちになれたこと、とても感謝しております。本当にどうもありがとうございました。


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